ことしの日本は台風や地震といった災害などで色々と大変でしたが、10月早々に朗報が舞い込んできました!
京都大高等研究院特別教授の本庶佑(ほんじょたすく)さんら2人がノーベル医学・生理学賞の授与が決定したそうです。
昨年は受賞者がいなくて日本人の受賞は2年ぶりですので嬉しいニュースですね。
本庶佑さんのどんな功績が評価されたかというと、免疫を抑制するタンパク質「PD-1」を発見し、がん免疫治療薬「オプジーボ」の開発につなげたというものです。
何やらPD-1やオプジーボといった意味がよくわからないような単語が出てきましたね。
そこで今回は、それらの単語の意味が何なのかに加えて本田佑さんがノーベル賞を受賞した経緯を見ていこうと思います。
本庶佑がノーベル医学・生理学賞を受賞!!ノーベル賞を受賞した経緯は?
京都大高等研究院特別教授の本庶佑さんがノーベル賞を受賞したことが、いま現在ネット上でTwitterなどのSNSを含めて大変大きな話題になっております。
本庶佑さんが免疫分野の研究を始めたのは1984年のことで、42歳の時に京都大に移ってクラススイッチやPD-1などの発見で大きな研究の成果を上げられています。
今回受賞が決定したノーベル賞のほかにも朝日賞(82年)、ベルツ賞(85年)、ベーリング・北里賞(92年)、ロベルト・コッホ賞(12年)、京都賞(16年)といった数多くの賞を受賞されているスゴイ方です。
同教授がノーベル賞を受賞するまでの経緯は以下の通りで
本庶氏らの研究グループは1992年、免疫の司令塔を担うリンパ球「T細胞」で働く「PD-1」遺伝子を発見。PD-1が免疫反応のブレーキ役に相当することが分かり、ブレーキを外せば免疫力が高まってがん治療に応用できるのではないかと考えた。
その後、がん治療薬の開発が進み、小野薬品工業(大阪市)が14年9月、PD-1の抗体医薬「オプジーボ」(一般名ニボルマブ)を発売した。世界各地の製薬会社がよく似たメカニズムのがん治療薬の開発に乗り出しており、新たな治療法としての普及が期待される。
引用:https://mainichi.jp/articles/20181002/k00/00m/040/030000c
とのこと。
じつは自分も理系出身の人間ですが、もちろん本庶佑さんのような偉大な方と比べられるはずもない目くそ鼻くそレベルですね(笑)。
この研究に携わっていたチームのうち、本庶佑さんを含めた2人にノーベル賞の授与が決定したという流れですね。
本庶佑が開発したオプジーボって何なの?意味をわりやすく解説
さて、今回のメインである本庶佑さんが開発した「オプジーボ」というものについて調べましたので見ていきましょう!
もともとオプジーボというのは商品名で、一般名称は「ニボルマブ」と呼ばれています。オプジーボはがんの免疫薬(がん細胞のみを標的にして免疫細胞の攻撃を助ける薬)で2014年9月から小野薬品が販売しています。
T免疫細胞(T細胞)が体外から入ってきた異物や病原菌、がん細胞を検知して、これらを免疫が取り囲んで退治もしくは動かなくしたりで体外に排除する働きをしてくれます。
簡単に言うと、免疫細胞を活性化させて異常なところのみを標的にして撃退することですね。
まさにオプジーボが「夢の薬」と世界で言われているだけのことはあります。確かにこれには本庶佑さんがノーベル賞を受賞されるに十分値しますね!
本庶佑がオプジーボ開発のきっかけとなったPD-1は何?
免疫チェックポイント分子「PD-1」。
たぶん多くの方はこれだけ聞いても、意味不明でちんぷんかんぷんでしょうね(笑)。
PD-1というのはT細胞に含まれる遺伝子の一種で、T細胞の働きが悪くなったりなどでがん細胞を抑え込むことができなくなった場合、がん細胞の表面にある「PD-L1」あるいは「PD-L2」という分子(物質をつくっている基本の粒子)が先ほどのPD-1と結合してT細胞の働きを阻害してしまいます。
このPD-1がT細胞の働きにブレーキをかけてしまうので免疫を効かなくしてしまい、がんの原因にもなります。
これを防ぐために、オプジーボはPD-1またはPD-L1にふたをして、T細胞のPD-1とがん細胞のPD-L1とのつながりを働かなくします。これによって免疫が再び活性化し、がんを撃退してくれます。
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いかがでしょうか
わかりやすく解説とはいったものの、結局のところ難しい説明になってしまってます…
改めて、本庶佑さんのノーベル賞の受賞おめでとうございます!!
ちなみにノーベル賞の授与が決定した本庶佑さんら2人には、賞金約1億1500万円が贈られるとのこと。
オプジーボが承認・販売されてから約4年が経過していますが、薬価(薬の値段)が100mgあたり数十万円するという高価なものでした。しかし今回、オプジーボ開発の第一人者である本庶佑さんがノーベル賞を受賞されたことで、薬価がさらに安くなっていずれは保険適用になることでしょう。
今後のがん治療の発展に期待していきたいですね。
今回はこれで以上となります。
最後まで読んでいただきましてありがとうございます。