つい数時間前に冒険心をくすぐるような嬉しい報道が入ってきました!!
はやぶさ2から投下された小型着陸機「マスコット」が小惑星リュウグウに無事着陸したとのことです。
マスコットとは初めて聞きましたね。。先月21日にもリュウグウに投下されて着陸した小型探査ロボット「ミネルバ2」といい、はやぶさ2にはそんなものまで搭載されていたとは驚きです!
相変わらずJAXA(宇宙航空研究開発機構)の技術力にはあっぱれですね!
今後、着陸したマスコットは内蔵された各々の観測機器によってリュウグウの地表面の調査を行うとのこと。どのような分析結果が出るのかが僕自身も楽しみで仕方ありません。
そんでもって今回は、はやぶさ2に搭載されていたマスコットについて詳しく調べてみました。
目次
はやぶさ2の小型着陸機「マスコット」が着陸成功!名前の由来とは?
きょう3日午前11時頃に、はやぶさ2に搭載されていた「マスコット」は51メートルの高さから投下されて、ヒトが地上を歩くよりも遅いスピードで分離から約20分後にリュウグウ表面に着陸したそうです。
しかしそんな立派な小型ロボットはどこで開発されたんでしょうね。
調べてみたところ、JAXAを筆頭にドイツ航空宇宙センターとフランス国立宇宙研究センターの3つの組織が共同で開発した国際協力機器です。このようなマスコットを開発するという一つのプロジェクトで国際協力をすることは大変良いことだと思います。
前々から思っていたんですけども、このマスコットって名前がなんだか可愛らしいなって… ってことで、マスコットの名前の由来が気になって仕方ありませんのでついでに調査しました。
僕はマスコットキャラクターのマスコットが由来だと初めは思っていましたが、実際に調べてみますと実は違ってました。。
JAXAの公式ホームページによると、マスコットの正式名称は『MASCOT(Mobile Asteroid Surface Scout)』だとのこと。つまり、各スペルの頭文字をとって「MASCOT(マスコット)」というわけですね。
名前の由来が意外と単純でシンプルでしたね(笑)。
はやぶさ2 マスコットの構造はどうなっている?機体の大きさも調査!
マスコットの大きさは、約30cm角の高さ約20cmの直方体で重さが約10kgとのこと。
この小型ロボットに分光顕微鏡「マイクロオメガ」、カメラ、磁力計、熱放射計の4つの観測機器が搭載されているそうです。
日本とドイツ、フランスの3ヵ国が共同開発したとはいえ、やはり流石といっていいほどの素晴らしい技術力ですよね!
はやぶさ2の構造はどうなっている?イオンエンジンの仕組みも!
マスコットのさらに詳しい構造はJAXAの公式ホームページによると以下の通りです。
MASCOTの三大目的は、小惑星上での科学(Science)、着陸候補地点の表層状態の偵察(Scouting)、サンプル採取地点の鉱物の産状把握(Context)です。限られたリソース、“超”短期開発が要求される中で、何度かの変遷を経て、MASCOTに搭載される4機器が選定されました。赤外分光顕微鏡(MicrOmega)、広視野カメラ(CAM)、熱放射計(MARA)、磁力計(MAG)です。MicrOmegaは0.9~3.5μmに波長を持つ赤外分光顕微鏡で、解像度20μmで鉱物の種類、水や有機物との相互作用の特徴を調べる主力機器です。CAMは、MASCOTの足元の表層土壌の観察から周辺地形や地質構造を観測する広角カメラです。夜間には4色の発光ダイオードを順に照らすことによってカラー撮像も行います。MARAはCAMの表層状態の観察と同じ領域に視野を持ち、異なる波長帯の6個のサーモパイル式熱放射計で表層温度や熱物性を調べるほか、物質の違いも調べます。MAGは3成分フラックスゲート磁力計で、小惑星の広域の磁化の特徴を調べます。MicrOmega、CAM、 MARAは「はやぶさ2」リモート観測機器の近赤外線分光計(NIRS3)、光学航法カメラ(ONC)、中間赤外カメラ(TIR)と対応しており、マルチスケールでの観測に適しています。
MASCOTの検討は、ESA(欧州宇宙機関)が公募するコズミックビジョンに日欧協働で提案(結果は非採択)した小惑星探査機マルコポーロ用着陸機として始まりました。今年8月にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に到着したロゼッタ探査機に搭載され、11月に着陸する100kg級着陸機フィラエの小型版でした。その後、日欧協働の継承の証しとして「はやぶさ2」に搭載することになりましたが、10kg級が限界でした。MASCOTは30cm角で厚さ20cmの直方体をした着陸機本体と、探査機側に残る保持機構で構成されます。低密度で高強度な炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の骨組みに搭載機器がくくり付けられたような構造であり、総重量に対する観測機器の割合が30%に達する高い搭載効率を実現しています。
MASCOTは、小惑星の高度約100mで「はやぶさ2」から投下され、自由落下によって小惑星表面に着地、何度かバウンドして静止します。それ以後は自律運用をスタートします。太陽センサ(太陽電池)と接地センサ(レーザ短距離計)のセットが直方体の各面にあり、それらを用いて自己姿勢を検知し、「正しい姿勢」に起き直って小惑星表面での観測シーケンスを開始します。取得したデータは母船経由(表面探査小型ローバMINERVA-Ⅱ用通信系を共有)で地球まで届けます。一連の観測運用が終了すると、最大200mの跳躍力を活かしたホッピングで別の地質構造まで移動し、そこで再び一連の観測シーケンスを行います。起き直りとホッピングは、内部搭載の重り付きアームを回転させることで発生するトルクの反作用によって行います。MASCOTの電源はリチウム一次電池であり、寿命は小惑星日(7.6時間)でわずか2日分と短命ですが、木星探査機ガリレオの大気プローブ(1時間未満)、土星探査機カッシーニから分離されたタイタン着陸機ホイヘンス(3時間)に比べると長寿命です。
引用:http://www.isas.jaxa.jp/j/column/hayabusa2/07.shtml
少々長々しい内容になってしまいました。。
どれもこれも、マスコットのパーツは専門用語ばかりで難しい構造をしてますね(笑)。
これだけ小さな小型ロボットに数々の最先端技術が詰まっており、開発費用が30~40億円掛かったという情報がありましたのでそれほど高価な代物なんでしょうね。
しかも内蔵された電池の寿命がたったの約16時間らしいですから、リュウグウの観測によほどの電力を要するんだと思われます。
これぞまさに“技術の結晶”と呼ばれるに相応しい代物でしょうね。
小型ロボットのマスコットがリュウグウに着陸しているCG動画あり!
はやぶさ2のマスコットが、リュウグウでどのような働きをするのかを実際に観てもらったほうが分かり易いと思います。
というわけで、みなさんに宇宙の素晴らしさを存分に伝えられるよう公式サイトDLRのCG動画をご用意しました!
CG動画はいかがでしたか
はやぶさ2がすべての任務を終えて、地球への帰還に帰還するのは2020年の冬頃の予定らしいです。リュウグウでの任務をスムーズに終えて無事に帰還できるよう健闘を祈っております。
地球から遥か約3億kmも離れている舞台で、はやぶさ2がリュウグウを探査活動するという大きなミッションがこんなにも感動的なドラマになるんですね!
宇宙のロマンは我々の冒険心をくすぐってくれますので、いつ何時でも新鮮な気持ちになりますよね!!
小惑星リュウグウの位置と大きさは?軌道と地球からの距離についても!
今回はこれで以上となります。
最後まで読んでいただきましてありがとうございます。